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劇団四季『ノートルダムの鐘』を観た~!

3か月連続上京、最後を飾るのは 劇団四季『ノートルダムの鐘』です!

この演目は、アメリカで上演していたときから観たくて観たくて。 というのもNYへ行く際にいろいろな観劇ブログを読ませていただいて いたのですが、たまたまこの作品を観た方の感想が とても胸に響いたのです。

しかも主役は『Spring Awakening』の演出、マイケル・アーデンというではないですか。 そんなの興味津々になるに決まっている! と、即DVDを観、CDを購入し、連日聴きまくっていたわけです。

そこに劇団四季で上演するという報が入ってきたのです。 そりゃあ行きますよね、チケ取りますよね。 速攻『四季の会』に入会しますよね。

そして必死な思いでチケットをなんとか確保し、 (出先からだったので全然繋がらなかった) 当日を迎えたわけです。

初めて行く四季劇場。 駅からちょっと歩くみたいだし、 たどり着けるかしら…と心配だったのですが 明らかに同じ目的地へ向かう方ばかりだったので その流れに沿って行けば大丈夫でした。

クリスマスシーズンだったので、ツリーが! かわいい感じですねえ。

私が観たのは12月17日(土)のマチネでした。 この日のキャスト表が↑です。

見たときは「あ、海宝くんじゃないんだ~」という思いが…。 知っているのが彼だけ、しかも歌わない舞台で観た、という 消化不良の感じだったので観られたらいいなと思っていたのです。

が!!! すごくよかったですよ!カジモド役の飯田くん! 基本的にカジモドは大きな砂袋みたいなものを背負って あの体形にし、話すのも不自由な感じにしなくてはいけません。 でも曲はきれいな声で歌う…その切り替えがとても 上手だったと思うんです。 自然だったというか。

そしてそして、私が特筆したいのはフロローです。 途中で「あれ?これってフロローの話だっけ??」と思うほど 印象的でした。 最初のシーンから出ているからかな。主役はカジモドと思って 観ていたのですが、いつしかフロローから目が離せなくなってしまいました。

芝さんのフロローは、自分は清廉潔白で正しいことをしている、 カジモドに対する扱いも本当にカジモドのことを思ってやっているという のがヒシヒシと伝わってきました。 だからこそ救いようがないな…と思ってしまわざるを 得ないんですよね。 フロローに権力がなければなあ!

ちなみに、次の日に観た『ミス・シェパードをお手本に』でも 厳しすぎる修道院の話が出てきて、今このブログを書いていて 思い出しました。 自分が正しいと思って相手のためを考えて押さえつけるのは 本当によくない。虐待です。

さてさて、そんなカジモドとフロロー(とフィーバス)を夢中にさせる エスメラルダですが、これはとっっても良かったです!! 私も好きになっちゃいましたもん。 妖艶で優しくて、まっすぐで。 カジモドとフロローはエスメラルダの中の違う部分に惹かれていると 思うのですが、そのことを納得させられる演技でした。

そしてこれはネタバレになってしまうかもしれませんが この『ノートルダムの鐘』は、差別がテーマで、 最初に普通の男子(飯田くん)が歩いてきて 背中に重しをしょって、顔に黒く色を付けて 『カジモド』になる。 そしてラストは顔を拭いて、重しを外す。

人は『自分と違うもの』に対する 恐怖が強い生き物だと思っています。 この演出では ”たったそれだけのこと”(演技ももちろんありますが)で、『差別してもいい人間』と 思われてしまうという怖さを感じました。

今は観客として冷静に観られますが、当事者となったら どうなるのだろう、と考えたりもしました。 エスメラルダのように分け隔てなくできるのだろうか。 そう思ったときに、カジモドがエスメラルダを助けるために 無謀とも思えるような行動にでた理由が分かった気がします。

「お前は化け物だ」と言われずっと閉じ込められて生きてきて、 外にでたらやっぱり「化け物」と物を投げつけられる。 そんなときに本当の優しい気持ちで接してくれる人がいたら。 そしてその人が、命の危険にさらされていたら。 そりゃあ助けに行きますよね。

すごく好きかと言われると、期待以上ではなかったかなと いうのが正直なところなのですが 期待通りでした。 つまりはもう一度観たいということです(遠まわしすぎる)。

欲を言えばほかのキャストでも観たかったな~!

そういえば私の席、S席ぎりぎり(隣の方はA席)で、 なんとなくモヤッとしてしまいましたが、仕方ない、チケットが取れただけでよしとします。 一席違いでもそんなに見られないところがあるのだろうか…。あるんだろうなあ。

そういえば、劇場内にあったコレ↑、 マイケルだーーー!!とテンションが上がりました。 彼のカジモドも観てみたかったなー!

2016年12月17日 四季劇場にて観劇

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