そもそも、今回の旅の目的はこれ!ビリーエリオットでした。 2年前のロンドン旅行でなんとなく「ロンドン行くならミュージカルを観なきゃな~」 というぼんやりした気持ちで観劇したビリーエリオット。
とてもとても感動し、「海外で舞台を観るなんて、言葉も満足に 分からんのに」という気持ちがどっか行ってしまったのでした。 まあでも ミュージカルのビリーエリオットは日本でもソフト化されているので 予習復習しやすい面はありますが!
でもこのビリーエリオットのおかげで海外観劇に目覚めてしまった私。 ロンドンでの公演が終わり、ツアーへということを知り 「ツアーが終わればイギリスでのビリーエリオットが終わっちゃう…?」 と思うと居ても立っても居られない!そして航空券を取ってしまったのです。 そんな自分がこわい。ははは。やっぱり何事も勢いですねえ。
という訳ではるばるバーミンガムまで来ちゃいました。 ホテルから会場の『Birmingham Hippodrome Theatre』 までは 徒歩2分強。
開演は19時30分なので、それまでホテルでごろごろしていました。
ところでビリーエリオットのチケットなのですが、 このバーミンガムヒッポドローム劇場で直接購入しようとサイトで 必要事項を入力し、いざクレカで、と思ったら なんと決済されなかったのです。 どのカードでもダメだったので、もしかしたら英国国内以外で発行の カードは決済できないのかも…?私だけかな?
仕方ないのでメールで問い合わせをすると、電話してくれとのこと。 で、電話!! 面と向き合っての英会話も満足にできない私が、電話!! 無理だ~と思いつつ、ついったでつぶやくと 「基本的に聞かれることは・なんのチケットか・日時・席・クレカ番号だけ! なんとかなりますよ」 と励ましをいただいて、劇場には何時の何時に電話するからよろしく! とメールをして、ドキドキしながら電話をしたのです。
そうしたら、それまでメールのやり取りをしていた人と 全然違う人が出た!ひえ…と思いつつ なんとか予約することができました。 何度も聞き返したり「もっとゆっくり!」と言ったり して、最後はお互い「うまく伝えられなくてごめんね」と言って 電話を切りました笑。 でも、しばらくしても何の音沙汰もないのです。 なのにクレカにはきちんと引き落としされている、 でもでも 劇場のサイトのマイアカウントページにも載っていない…。
ということで、再度メールで問い合わせ! クレカの明細の画像を 添付してみました。 そうしたらすぐにeチケットを送ってくれました。 は~よかったよかった。 マイアカウントページにも無事記載。 これまたよかったよかった。 一安心です。
と、余談が長くなってしまいましたが 無事に当日を迎え、時間になったので 劇場へGO!
バーミンガムヒッポドローム劇場は、新しくてきれいな 劇場でした。 ロンドンのヴィクトリアパレス劇場とは当たり前だけど まったく違う…。ちょっとだけ寂しい気持ちになりながら 座席へと向かいます。
席はセンターではなかったものの、サイドの一番端(センター寄り)で 隣に誰もないし、観やすかったです。 ただ思ったんですけど日本人は私だけでは…? まあいいんですけども!
さあ、もう少しで始まります。 どきどき。
結論から言うと、もう最高…!しかない! 元々好きな演目というのもありますが!!
演出はロンドン版とちょっと変わっているところも あって、違いがおもしろかったです(インタレスティングの意)。
ロンドンの劇場は、せりがあってビリーの部屋(2階)が 印象的だったりしたのですが、ツアーではもちろん せりが無い劇場なので、セットを出してくるパターン。 だけど、そんなに違和感はありませんでした! 一番分かりやすく違ったところはマイケルのお洋服かな笑。 お姉さんのお洋服のシーン(大好き!)です。 サテンぽいピンク色のフリルのスカート を履いていて、かわいさが増しておりました。
あと、Mr.Brithwaite役の方、Born to Boogieのときの セクシーさがこちらも増し増しになっていました笑。 お色気がすぎるよ!笑 パンフを見て気づいたのですが、演じたDaniel Pageさんは ビリーエリオットのオリジナルキャストでもあるんですね~。 アンダーさんだったようです。
あと印象に残っていることは、全体的にエモーショナルになっていたような… どこがといわれるとどこと言えないのですが。 でも、これは生で観たからかもしれません。 ロンドンで初めて観たときはあまり予習もせず(レンタルで借りて一度観ただけ) 実際に観て衝撃を受けて、帰国後ブルーレイを買い… という感じなので、しっかりじっくり観たのは 今回が初めてといっていいかもしれません。
生で観ることで この作品が持つエモーショナルな部分がより心に響いただけなのかも。 分かりやすくドラマチック度が増していた感もありました。
今回、『影』の演出がすごく心に残っているのですが、 ビリーが自分の部屋でフラストレーションをぶつけるところなどで 光が強く当たって壁に大きな影が映り、それがふたつになって… という感じだったり、ダッドがスト破りをした際に感じるトニーの孤独を 影という形で映すことでより孤独感が強くなっていたり…。
もしかしてソフトではカメラワークの関係で影の演出(と私が感じた)が 見えなかったのでは?とも思ったりしているんですけど、 私がバーミンガムで観たビリーエリオットでは『影』が印象に残っています。
デモもプラカードがもっと多くなっていたし、 ドライアイスが多用されているように思ったので 華やかさや迫力に繋がったのかな…と思っています。
ウィルキンソン先生とのお別れのシーンでは ウィルキンソン先生がかなり(ソフト比)泣いていたのも印象的です。
ダッドはかわいかった(と当日のメモに書いてあった)! オーディションのシーンで、ソフトの方は父親同士が話していますが 今回はお母さん2人でした。 オーディションを待つダッドのシーンがほんと面白くって。 ダッド自身に丸みもあるし、なんかもうほんとかわいかったです。 亡き妻を思って歌うカラオケのシーンではじわっと涙が…。
トニーはいい声だった…逆にいうといい声すぎた感…。 ちょっと高めの声でよく通るんですよ。 バリケードボーイズだから。 スト破りをしたダッドを攻め、それでも行こうとするダッドに呼びかける 「ダーーーーーーーーーーーーーッド!!!」の声がめちゃくちゃいい声で 一瞬「スコットいい声だな」と現実に戻されてしまいました。 もうちょっと魂の叫びっぽいのが好みかも…。 でも、ビリーに対する愛情、ダッドへの複雑な心境が伝わって来ましたよ。 あとクリスマスの仮装がかわいすぎ。
そしてビリーね! 今回はたぶんAdam Abbouくんだったと思うのですが 彼のビリーはひたむき!ひたむきでした。 技術的にはまだまだかな…と思わせるものがありましたが 伸びしろを感じます。 ダイヤの原石感、ある!!これから磨かれていく感じ!
マイケルもかわいかったし、盛り上げ上手すぎたし デビーは結構笑いを誘っていました…台詞のタイミングとかが上手だったなあ。
ひとつ残念なのは、オーディションで踊るシーンが無くなっていたこと。 せっかくヴィクトリアパレス劇場をバックにしているのに…! 元々テープがくちゃくちゃになって音が変になって踊れない、というシーンなのですが ツアーでは踊る気配もないので、ちょっともったいなさを感じてしまいました。
ビリーエリオットという作品を観て、改めて思ったのは バランスがとても良い舞台なんだなということ。 すべてが平均点という意味ではなくて、 感動・笑い・アツい気持ち・踊りの美しさ・家族愛・親友の愛情などなどが 詰め込みすぎもなく、本当に素晴らしいバランスで配置されているなあと。
ラストがマイケルとのシーンなのも、とても好きです。
これから日本版も始まるし、本当に楽しみです。 ビリーエリオット大好き…。はるばるバーミンガムまで行って 観ることができて、本当によかったです。
バーミンガムヒッポドローム劇場では、階段の踊り場スペースに ボクシンググローブやヘルメットなどが飾られていました。 そんなところにもビリーエリオットに対する愛をビシビシと感じました。
劇場を出ると雨がぽつぽつと。 でも、ホテルまでなんてったって2分強なのと 良い舞台を観ることができてテンションが上がっているので そのまま戻りました!
テンションが上がっているのでぶれぶれ(言い訳)。 チャイナタウンなのかな、華やかな感じもするゾーンに位置した劇場でした。