は~~こういうのがあるから観劇はやめられないわ~~!
先日入会した『くしろ演劇みたい会』の第90回例会 青年劇場の『みすてられた島』を観てきました。
タイトルの『みすてられた』というワードが強く、 ネガティブな感じがしたので重い話なのかな…と思っていたのですが これは良い方に裏切られたんですよ~!
ストーリーは、近未来の日本で戦争が起こり、戦争が終わり、 あるひとつの小さな島が日本から切り離される…というもの。 シリアスなのかなと思っていたのですが 昔ながらの日本のホームドラマ感があって 楽しくも考えつつ観ることができました。 島が独立して日本ではなくなることで、島の人口が 減ってしまうのではないか。そうしたら税金が減ってしまう、 じゃあ独立日まで秘密にしておこう…という考えも分からんでもないなあ なんて思っちゃいました。
島の人たちと話すことによって、人の考えが変わるところ、 「ああ、こういう話し合いが理想だなあ」と感じました。 なんか感情論に流されすぎたり自分の意志を絶対に曲げない人とか いるじゃないですか…。この島の人たちは納得すれば 理解してくれるんですよ。いいなあ、そういうの。 今の(というかちょっと前?→あべ一強とかいわれていた頃)時流を うまく脚本に練り込んでいて、そういうところもよかったです。 島の現状はくしろを始め地方都市の現実を感じるところもあって 自分たちの物語として捉えられたのも面白かったです。
全体的に理想論だったのですが、理想上等。 こんな未来があってもいいじゃない。 戦争は絶対にしてはいけないですけども。
上の方で『ホームドラマ感』と書きましたが ちょっとステレオタイプ的な感じだったのは気になりました。 でも逆に安心して観られるところもあったり。 基本的に悪い人が出てこないので 安心して観られました。
今回、先に脚本を読ませてもらっていたのですが やっぱり読むだけと演劇として作品を観るのは違いました(当たり前)。 これ当て書き?ってくらい皆さんぴたっと役柄にハマっていましたよ。 個人的には島長と春日くんのやり取りが好きです。 満足感いっぱいで会場を出ると、ご夫婦で来られた方の 旦那さまの方が「いや~よかった。面白かった」と繰り返して いて「そうですよね!」と心のなかで相槌を打ちました。
次回は『蟹工船』です。 プロレタリア文学だ!! 公演は10月なので、興味のある方は
くしろ演劇みたい会までお問い合わせを~♪