結構前のことになってしまいますが、札幌は琴似のコンカリーニョにて、『ウォーキングスタッフプロデュース 三億円事件』を観てきました~!
(急いで撮ったのでぶれっぶれですいません)
以前、ビビビときて観に行って大正解だった『骨と十字架』の作者、野木萌葱さんの脚本です。
あまりにも『骨と十字架』が刺さったので、ほかの作品も観たい!観る機会は…と探して発見したのでウキウキしておりました。
今回の札幌公演は“サッポロえんかん”という札幌の演劇鑑賞会の例会だったので、本来であれば会員以外は観られないのですが私は釧路の演劇鑑賞会の会員なので観ることができました。(+3500円で)
という訳で初コンカリーニョに行ってまいりましたよ。
JR琴似駅直結なので場所はわかりやすかったです。 客席がステージを挟むタイプの座席になっていました。(Blue/Orangeのときと同じ感じ)
私は野木作品!ということで鑑賞を決めたので、三億円事件のことをあまり知らないまま観劇に臨んでしまったのですが、これ知ってたら更に面白かったんだろうな~と観劇後に事件のことを調べてつくづく思いました。
三億円事件の時効まであと3ヶ月に迫った捜査本部を舞台に、所轄と本部(本店…と思うのは踊る大捜査線の影響か)の人間模様と時効までの7年間に積み重なった事柄、迫る時効。その様子が会話劇として緊張感たっぷりに描かれます。
観終わって(というか途中から)はもう「た、高瀬――――!!」という思いでいっぱいだったんですけど、こういうの上手いなあ、人の思いをこうもぶつけてくるんだもんなあ、と思ったりしました。登場人物のひとりなんですけど、最初はひょうひょうとしているのかな、と思いきや人情に捕らわれていて、なんだかもうせつないなんて言葉では表現できない感情になりました。高瀬よ……ほんとになあ…。
観終わった後もじわじわじわじわと面白かったな…と反芻してしまう作品でした。最初はこの感情についていけるかな?と思っていたんです。
だって登場人物は“7年間この三億円事件を追っていた人たち”だから。
時効まで3ヶ月、当初はすぐに逮捕できるだろうという楽観ムードだったらしいのに、いまだに捕まえられない。その焦燥。そんな現場にいきなり放り出された私なので、現場(舞台)のピリピリ感に耐えられるかな?と。
でもそんなことを思っていたことはすぐに忘れて、途中からはもう集中していました。捜査員たちの思いに引き込まれたのかもしれません。
日本中を震撼させた事件の裏側では、こんなことが起こっていたのかもしれない。そう思わせてくれた作品でした。
あー面白かった!!これだから観劇は止められない。
この楽しさを知ってしまうとどこへでも行ってしまうようになってしまうので恐ろしいことです。これからも体力が続く限りはいろいろな舞台を観に行きたいなあ。
野木作品はこれで2本目なのですが、どちらもかなり私好みだったのでこれから追っていきたいです!
2019.10.26 札幌コンカリーニョにて観劇