いよいよ今回の旅のメインイベント、温泉宿へ向かいます。
有休を取らなくてはいけない、となったときにまず考えたのは「温泉へ行こう!」でした。急遽ネットで探して予約したのは『旅籠屋 定山渓商店』。
あまり何も考えずに”日にち”と”一人で泊まれる温泉宿”で探してあったので予約を入れたのですが、結果的に一人温泉旅には最高のチョイスとなりました。
定山渓温泉 『旅籠屋 定山渓商店』宿泊記 一人温泉旅を存分に楽しめる、元保養所を素敵にリノベーションした温泉宿
送迎バスに乗って行く、『旅籠屋 定山渓商店』へ約1時間のバス旅
『旅籠屋 定山渓商店』の予約を楽天トラベルで入れてから公式サイトを改めて見てみると、無料送迎直行バスがあることが分かりました。
この温泉宿は所謂定山渓温泉街とは少し離れているので、車で来なかった私はどう行こうか悩んでいたのです。これは渡りに船!
定員制・完全予約制とのことですぐに電話を入れました。当日の運行があるということ、まだ空きがあるということで無事に予約することができてほっと一安心。
発着場所は地下鉄大通駅 出口1番の昭和ビル前、とのこと。この日は地下鉄で大通駅まで行ったのですが、なんと……出口1番がものすごく遠い!2泊3日分の荷物を詰め込んだスーツケース片手に迫る時間に追われながら長い道のりを小走りしたり階段を上がったりするのが思いの外大変で汗だくです。
なんとか時間までに送迎場所に着くと私ひとり。誰もいないことに少しの不安を覚えつつ待つことにしました。旅行者らしき方々が通り過ぎて行くので「ここじゃなくて外で待った方がいいのかなあ」などと思いつつ、横にあるコンビニ(セイコーマート)でマスクを購入したりして(汗だくでマスクが濡れてしまったため)時間まではらはらしていました。
ここの前に立って待っていると運転手の方が声をかけてくれました。ようやくバスに乗り込んで出発です。
この無料送迎バスは、「旅籠屋 定山渓商店」のほか第一寶亭留グループへ向かう「湯けむり号」です。この日は金曜日でしたがガラガラでもなくびっちりでもなく、ほどよい乗車率で快適でした。
窓の外では札幌市内の景色からだんだんと山の方へ向かっていくのが分かります。といっても正味40分ほどなので私からするとあっという間の到着です。
バスは敷地内まで入ってくれたので迷うこともなく、「これが無料なんてありがたいなあ」という思いでバスを降りました。安全運転ありがとうございました!
旅籠屋 定山渓商店の館内はリノベーションされたおしゃれな空間。豊富な日本酒も楽しめる
バスを降りて館内に入ると、先にチェックインをされている方がいたためロビーで少し待つことになりました。
このロビーがまたおしゃれ!
外の薄暗さと灯りのコントラストが美しく、ここに座ってぼーっとするのもいいなあと思いました。
「旅籠屋 定山渓商店」、元は渓流荘(札幌市職員共済組合 定山渓保養所)だった建物。当時の面影を残しつつリノベーションしたことが公式サイトに掲載されています。
チェックインを済ませると、ロビーにある「ガチャガチャをどうぞ」とコインがもらえました。いろいろな特典があるようですが、私が出したのは日帰り温泉券。道東からだと有効期限以内にはなかなか気軽に来ることができなそうですがこういう遊び心も楽しいです。
ロビーにはほかにもオセロや将棋などボードゲームができるテーブルやノマド的な仕事もできそうな電源スペースがありました。
チェックインカウンターの横には売店も。歯ブラシや石鹸から美味しそうなお土産用のお酒なども購入することができますよ。
すべてにおいてセンスが良くて、スペース的には狭いのですがじっくりと選びたくなる品揃えでした。
また、この宿で特徴的なのが「日本酒が豊富」だということ。日本酒の瓶が一面に飾られた壁は圧巻です。公式サイトには「酒屋 定山渓商店」という項目もあり、力を入れているのがわかります。「蔵」もあるので、興味のある方はフロントへ申し出てみては?
蔵の手前には酒カウンターがあり、このカウンターで日本酒をはじめとしたドリンクを注文するスタイル。部屋番号を伝えてオーダーし、料金はチェックアウト時に支払います。
蔵の奥には「酒ラウンジ」があり、お酒にまつわる本なども置いてあります。また、半個室のスペースもあり落ち着いてお酒を楽しめるスペースになっていました。
旅籠屋 定山渓商店の和洋室は昔ながらでありつつ清潔で隅々までの心遣いが嬉しい
宿泊したのは和洋室タイプの客室でした。1人宿泊ですが2人用の部屋だったので広々です。
お部屋は保養所だったときの面影を残しつつ、リノベーションされたとのことで洗練さも感じられます。古めの宿だとついついコンセントの心配をしてしまうのですが(充電命)、ベッドサイドはもちろん(重要!)至るところにあったので安心しました。
室内にお風呂はついておらず、トイレと洗面台があります。お風呂は温泉に入る気まんまんなので、このくらいでちょうどいいです。
部屋着はセパレートタイプだったので館内の移動なども気軽にできました。
部屋に茶菓子はないかわりに、ウェルカムドリンク&スイーツがいつでもドリンクカウンターに用意されているとのこと。
さっそくいただきにいきました!
夕食は精肉店でカットされた新鮮な牛肉の焼肉コース
「旅籠屋 定山渓商店」には「定山渓精肉店」と題された精肉店があります。近隣の高級ホテルや札幌の焼肉店にも卸しているそう。お食事ホールにはきれいなガラスケースにドーンと入った新鮮なお肉が美しく鎮座していました。
メニューは「焼肉コース[六段]」のみ。
テーブルにはそれぞれ焼き台があり、1人の場合はなんと1人用席(2人かもしれない)に案内してくれます。
この1人用席、前が壁で横にも衝立のようなものでプライベート空間がばっちり確保できるという素敵な空間でした。1人焼肉もこれなら安心してゆっくり食べられます。
ご飯とお味噌汁は無料、お肉の焼き方を書いた紙がテーブルにあるので迷うこともほぼありません。ドリンクはカウンターで注文するシステムでした。
これはスタッフさんの数が少なくてもお互いストレスなしでいけるのでは??と思いました。ただ、食事開始直後はドリンクカウンターに行列ができていたのでご注意を。
まずは一段目。【肉屋のつまみ】です。
二段目は【チョレギサラダ】
三段目以降からはお肉です。
三段目はタンやジンギスカン、四段目はミノやカメノコなど、五段目には三角バラやカブリ、六段目には焼きしゃぶが入っていました。
普段、焼肉店に行っても注文しないようなものも食べられて楽しかったです。ただ、どれがどのお肉か時にはカンでやっていたので食べ方があっていたのかは分かりません(笑)。
でも全部美味しかったです!
せっかくなので途中でお酒をオーダーしてみました。ドリンクバーでお好きなお酒やドリンクを注文するスタイルです。
私は今回の日本酒リストから『三井の寿』『仙禽』をチョイス。三井の~は完全にスラムダンクの影響(まだ見てない)です!
日本酒は好きなのですがお酒にそれほど強くないのでちびちび飲んでいたのですが、どちらも違った個性で美味しいお酒でした。
三井の寿は日本酒らしい日本酒、仙禽は近年よく感じるフルーティーな日本酒のように感じました。もっと日本酒に詳しくなりたいです。
あと大好きなジンジャエールもオーダー。オーダーの際に部屋番号を伝えてチェックアウト時に清算するシステムなので支払い時のまごつきが無くて良かったです。後ろに人が並んでいると慌ててしまって余計にもたもたしてしまうことがあるので……。
旧施設の面影を残す、ゆったりくつろげる温泉
温泉は建物内の奥にありました。
温泉の入口の横に、無料のお水があるので一杯飲んでから入ります。温泉に入る前に水分を取ることで、血行がよくなり発汗を促してくれますよ。
温泉は撮影禁止なので楽天トラベルから引用させていただきます。
旧施設のおもかげを残す大浴場。泉質は「ナトリウムー塩化物温泉(低張性中性高温泉)」です。旧泉質名は弱食塩泉。
源泉温度が高いため、温度調整として加水をしています。私は朝に浸かったのですが、ほどよい温度で長めに温泉を楽しみました。
ちょうど誰もいない時間があったので、温泉ソムリエ推奨の「浮遊浴」もしてみたのですが、これが結構よかったです。座学も大事ですが実践もやっぱり大切ですね。
お湯は優しいという印象です。さらりとして軽やか。朝の時間だったからか、浸かっていて爽やかな気持ちになりました。
露天風呂もあります。源泉100%かけ流し。定山渓の趣を感じることができますよ。
入浴時間は16:00~翌3:00、朝は6:00~10:00まで。日帰り入浴もやっているようです。
朝ごはんは肉屋のカレーor肉屋の雑炊
朝ごはんは2種類。その名も『肉屋のカレー』と『肉屋の雑炊』です。好きな方をチョイスする形となります。
私は夜たくさん食べてお腹がいっぱいだったのと、これからまだ食べたいものがあるので雑炊を選びました。
雑炊だけかな?と思ったらサラダやふかし芋もありました。サラダとふかし芋はセルフサービスです。
この後は近くのパン屋さんでパン活をして(別記事にします!)、チェックアウト時間を待って無料送迎バスで札幌市内まで戻りました。
コロナ禍となってから約3年ぶり?の旅行だったのですが、帰宅してから自分がものすごくリフレッシュしていることに気が付きました。
やっぱり私は旅行が好きみたいです。
これからもいろいろと楽しんでいけたらと思います!いい旅でした。